スマートフォン Q&A

皆様のお悩み解決となるかは少々疑問ではありますが、スマートフォンに関する事をQ&A形式で掲載したいと思います。

またこのページの内容は個人的視点で作ったものであり、考え方に偏りがあるかも知れません。人によっては違う意見を持っている方もいらっしゃると思います。私的な考えとして、参考程度に閲覧頂ければと思います。

Q. スマホって何?

A. 「スマホ」とは、スマートフォンを略して呼んでいる物です。
では、スマートフォンが何かと言う話になると思いますが、今までの携帯電話の様にいろいろなボタンが付いていません。
画面を指で触れて操作を行う端末です。画面を見る事が出来れば、直感的に操作が出来るかも知れません。
そして、スマートフォンは電話機能のみならずPCの様に多目的に活用が出来ます。と言う事で、タッチパネル式の超小型PCとも言えると思います。

Q. スマホってどんな事が出来るの?

A. スマホはアプリケーションをインストールする事で、いろいろな事が出来る様になります。自分の使いたい機能を持ったアプリをインストールすれば、自分好みのスマホにカスタマイズ出来ると言う事です。
アプリは一口に「こんな物があります。」と言い切れませんが、自分の使いたい機能を何となく探せば見つかるのではないかと思います。後に述べますが、スマホと言ってもOSによって使えるアプリにも違いがあるので、選ぶ一つの争点にもなると思います。
アプリの例としては、radiko.jpのアプリや聴くニュースと言う過去のNHKの、「放送データを聴くアプリ、ねとらじのアプリ、出前館やAmazonや楽天、Tポイントサービスやマクドナルド等ショッピングには欠かせないアプリ、電子書籍関連のアプリ、お天気や占い等のアプリ、mixi・Twitter・Facebook等のアプリ、懐中電灯の代わりをしてくれる物や電気が付いているかや色を判別してくれるアプリ等、非常に多彩です。
と言う分けで、自分が必要と思うアプリをインストールすれば、スマホは皆様の毎日のお供に欠かせない物になるでしょう。

Q. スマホとiPhoneは違うの?

A. 何となく混乱してしまいそうですが、正しくはスマートフォンと言う大きな枠組みがあって、その中にIOS端末やandroid端末があります。
IOSやandroidと言う単語が出てきましたが、これはWindowsの様にその端末の基礎となるOSの種類です。
このIOSと言うOSを使って動いているのが、皆さんがよく耳にするiPhoneやiPod Touchです。厳密に言うと、iPod Touchには電話機能がないのでスマートフォンの枠組みには入りません。
そして、Android OSで動いているのが、「スマホ」「スマホ」と言われているAndroidスマートフォンを指している事が多いです。
と言う訳で、iPhoneもAndroidスマートフォンも「スマホ」である事に違いはありません。

Q. 視覚障害者にスマホは使えるの?

A. 「使えるか」、「使えないか」と言う質問であれば、「使える」と言う答えで良いでしょう。
IOS端末もAndroid端末もアクセシビリティが充実してきました。この両OSの違いについては別途書きたいと思いますが、専用のスクリーンリーダーを使用して画面を読み上げさせたり、文字入力をしたりする事が出来ます。
以前は、文字入力時の文字変換の詳細読みは量OS友に出来ませんでしたが、現在はIOS端末もAndroid端末も文字入力時の詳細読み上げが出来るようになりました。

Q. ガラケイとスマホどちらが使いやすい?

A. 「何がしたいか」と言う部分があると思いますが、携帯電話は電話さえ出来れば良いと言う人や、電話とメールが出来れば良い、寧ろそれが1番大切と思っている方は、まだしばらくはらくらくホンを選択するのが良いのではないかと思います。


何故、この様な書き方をするかと言うと、「見える」「見えない」に関わらず、スマホはガラケイの様に片手で操作する事が難しい端末と言えます。また、触れるとその触れた物がアクティブ(有効)になる為、しばしば意としない動作をする事もあります。
慣れてくると関係ないと言う方もいるかも知れませんが、片手でメールを打ちながら歩くとか、何かをしながら操作すると言う事がガラケイの方が操作しやすい様に感じます。


実際、健常者の方々に伺ったり、携帯ショップの店員に伺っても、「いやぁ、ガラケイの方が操作は早いですね。」と頭をポリポリかいている人が多いと思います。


ではどの様な人がスマホを選ぶのかと言うと、私の場合、新しい物好きで「触って見たい!」「使って見たい!」「流行に乗りたい」と言う場合、また、らくらくホンもこの頃新機種が足踏み状態で面白くないなぁとか、結局は少しでも使えそうな物、可能性のありそうな物に手を出してみたいと言う人、つまりはやはり私が選ぶ物と言う感じです。(汗)


この様な書き方をしていますが、決してスマホを持つ視覚障害者がよほどの物好きとか自殺行為をしていると言っている訳ではありません。スクリーンリーダーの性能も向上してきていますし、使いこなせる事が出来れば非常に便利に使いこなせる場面が増える物と私は考えているからです。


アプリの説明にも書きましたが、PCでは音声が載らないLINEアプリが使えたり、Skypeや050 Plusが使えたり、自宅のDVDレコーダーをスマホで操作出来たり、スマホに入っている写真や文章、ネット検索したページをプリンターで印刷する事等も出来ます。そして、ナビ系のアプリも注目できます。また、電子マネーに対応している端末であれば、モバイルSuicaやnanaco、Edy、ID等多彩に電子マネーを使う事も可能です。


ただ、それには、最初慣れるまでに少し時間がかかるかなぁと言う完走も持っています。「買ったは良いが使えない」と言って日常適に使用するのを諦める方もいらっしゃる事でしょう。正直、最初ディスプレイのタッチの仕方や感覚がいまいちわからずいらいらしたり、ストレスになる事も考えられます。


Q. スマホをこれから使う事を前提に、iPhoneとAndroidスマホのどちらを選択すれば良いか?

A. 「どちらが良い」とジャッジする事は差し控えたい。何故なら、時と場合、使用する人の環境によって答えが左右される部分があるからです。
と言う事で、それぞれの利点や欠点(?)を私が知る範囲で述べたいと思います。


初期設定について

今、「環境」とお話ししましたが、IOS端末は工場出荷時から私たち視覚障害者でも自力で、音声読み上げ環境を設定・操作する事が可能です。例え、その端末だけでアクセシビリティのVoiceOverがオンに出来なかったとしても、PCにiTunesがインストールされていれば、端末を接続してVoiceOverをオンに設定する事が可能です。
IOSにはこのVoiceOverの機能が標準搭載されている為、アプリケーションの開発者側もおそらく対応してくる事が多いと思います。
とは言っても、全てのアプリケーションが音声環境で使用できていると言う訳ではないのも事実です。正直、LINEやマクドナルド公式アプリは音声の載りがあまりよくなかった気がします。
それでも、IOSの場合、読まないボタンにカスタムラベルと言って、自分で名前を付ける事が可能です。但し、毎回シチュエーションが代わる様な場所へのカスタムラベルの追加は行っても、その後登録した物がうまく読み上げない事もある様です。


これに対し、Android OSは、Talkbackと言う音声読み上げのアプリケーションが標準搭載されてはいますが、実はこれだけでは日本語に対応していない為、日本語を使用する場合は頼りに出来ません。
そこで、クリエイトシステム社が提供している「ドキュメントトーカ For Android」と言う日本語音声TTSを別途インストールする必要があります。(有料)そして文字入力時や感じ詳細読み上げをする為に、「ドキュメントトーカー IME」(無料)を別途インストールする必要があります。
この日本語音声TTSをインストールするまでの作業は、画面が確認出来ないと出来ません。
と言う事は何かトラブルがあって、工場出荷時の状態に戻した時にも、環境復帰する為に人の手が必要になります。


と言う訳で、ちょっとした知識がないとAndroidは画面を読み上げてくれないので、Android端末、視覚障害者の為の設定の手引きを作成しました。


スマホの操作性

次に、操作性についてですが、どちらもまず触って見てから決める事が賢明かと思います。慣れてくるとどちらが使いやすいかは人それぞれだと思います。
私は音声の性質はVoiceOverよりもドキュメントトーカの方が聞きやすいと思っています。でもこれも、感じの詳細読みや声の性質など好みがあるので自分で確認する事をお勧めします。


IOSは、IOS6になってから漢字変換の詳細読みが可能となりました。そして、各画面の操作は、目的の物がどこにあるか解らなくても決められたジェスチャーを使用して、順番に読み上げさせて探す事が可能です。
細かなジェスチャーを憶える事で、電話に応答・修了が簡単に出来ます。
一文字読み・一行読み・リンク読みなど、その場のシチュエーションによって選択肢は代わりますが、読ませ方を変更する事も可能です。(ローター機能)
また、項目の確定や文字入力時の入力文字の確定も、一本の指で押さえたまま他の指でタップする方法(スプリットタップ)で確定させると言う事も可能で、より確実に目的を達成する事も可能です。


さてAndroidでは、最新のAndroid OS Ver4.1やVer4.2においては、IOSのVoiceOverの操作性で述べた様な操作が可能となりました。Ver 4.0台では文字入力時のスプリットタップは使用できませんでしたが、最新OS搭載の端末では可能です。


さて、この書き方でお解りの方もいらっしゃるかと思いますが、IOS端末はapple社がOSのバージョンアップをすると、どの端末でもOSのアップデートが出来ます。それに対して、AndroidはGoogle社が新しいOSを開発しても、アップデートの有無は端末を出している各社に委ねられています。
自分が持っている端末が最新の機能を利用できるか否かは、端末開発者側の裁量で左右されると言えます。
実際、私はSamsunのSC06Dを使用していますが、未だOSはVer 4.04で、Ver4.1以降のOSで使えているJB機能は使えません。


また、IOS端末でiPhoneのみに限って言えば、iPhone4,iPhone4S、iPhone5が出る度に各社がキャンペーンを行い、場合によっては古いiPhoneを買い取りするサービスがあったり、そのまま月々の料金を支払い続ける事で最新のiPhoneを使う事が可能です。
ドコモのAndroidスマートフォンは乗り換えると二年縛りが溶けて、端末の割引サービスを受けられなくなります。新しく端末を購入する形になります。それでも自分の使用している端末のアップデートが待てなければ、欲に任せて新しい端末を追い求めるのも良いかも知れませんが、私の場合財政の方が悲鳴を上げてしまいそうです。(汗)


PCとの接続

次にPCとの接続についてですが、繋いだらすぐに使えるのがandroid、iTunesを経由してデータのやりとりをするのがIOS端末です。
私はいろいろなアプリケーションをインストールしたりしないで使えるならそれに超した事はないと思って居ます。因みに、iTunesは何となく動きが重たいと言う感覚があります。と言うのは本当に個人的な考えですが、Explorerを開いてすぐにファイルのやりとりが出来ると言うのは、難しい事が苦手な私にとっては嬉しい事です。
ただ、周りの話を聞いていると、SC06Dに限ってなのか、Explorer起動時に端末を認識しなかったり、認識していてもその中身が表示されなかったりする事がある様です。
そんな時は、microSDカードを取り外して、SDカードスロットで読み込ませれば良いのかなぁと思っています。


点字ディスプレイが使える!?

どちらにおいてもBluetoothが搭載されています。
そして、IOS端末、つまりiPhoneやiPod TouchにおいてはBMPK(ブレイルメモポケット)等を点字ディスプレイとして使用する事が出来ます。おそらくIOS6であれば、問題なく使えると思います。
現在、ホーム画面の操作やアップスイッチャー等の操作もBMPK等から操作が出来ます。メールやインターネットも閲覧が可能です。
ただ、文字入力に関しては、本体の文字をなぞるとピンディスプレイに表示され、その部分のセルキーを押すと、その文字が確定される仕様になっている様です。
希望的観測ですが、近い将来BMPK等から直接文字入力・漢字変換が出来ると言う事も出来る様になるのではないかと期待しています。


では、Androidスマホでは、これが出来るのか?
私が知る限りでは、出来ません。
iPhoneの様にAndroidでも出来る様になる事を切に願っております。


点字ディスプレイが使えると、iPhoneは鞄の中にありながらも操作が出来、何よりも視覚障害者に取って情報収集に大事な耳がフリーに出来ると言う利点があると思います。
イヤホンで片耳でもふさがっている状態と開いている状態では、いろいろな場面で差が出てくる事でしょう。
また、内容を音声のみに頼らず、指で確認出来ると言うのも利点の一つになり得るかと存じます。


電子マネー

次に、何がしたいかですが、パッと思い浮かぶのは、お財布携帯の有無。 電子マネーを利用したい人は、Androidスマートフォンです。これは、逆に言うと、IOS端末ではこの機能は使えません。


因みに、モバイルSuicaやモバイルnanacoはTalkbackと日本語音声TTSのドキュメントトーカ For androidで入力や確認が可能です。
また、ヨドバシカメラのポイントカードやビックカメラのポイントカードもお財布携帯でアプリをインストールして店舗で設定すると、ポイント残高などが確認出来ます。
その他のお財布携帯に関しては、未だ私の方では未検証です。
この項目に関しては、今後も情報発信をしていきたいと考えています。

地図やナビゲーションについて

iPhoneでもandroidスマホでも地図によるナビゲーションが可能です。全てを試した訳ではありませんが、iPhoneではGPS機能を使って目的の場所まで音声ガイドによる案内や、自分が歩いている路が経路上を辿っているかなど、画面にタッチして音で確認が出来る様なアプリがあります。


androidスマホにもいろいろな地図アプリやナビゲーションアプリがありますが、iPhoneの地図ナビアプリよりもちょっと気になっている者があります。それは、今自分がいる周辺にどの様な施設やお店があるかをナビゲートしてくれる機能がある事です。
例えば、半径10メートル居ないから5000メートル居ないで範囲を設定すると、端末を向けた方向にある施設までの距離と施設名を発生します。
「67メートル先に東京駅があります。」の様に伝えます。
勿論、目的地までナビゲートする事も可能ですが、自分が歩いている路の周辺にどの様な施設があるかを知る事が出来ると言うのは、とても有用であり、嬉しい事だと思います。


音楽について

あまりいじっていないのでよく分からない部分ではありますが、iPhoneはストアで楽曲を購入して聴く事に特化していると思います。
そしてCDの音源もそのまま圧縮せずに取り込んで聴く事も可能です。この当たりはおそらくandroidでも可能な部分だと思います。


では、androidで出来てiPhoneで出来ない事はあるのか?
androidでは取り込んだ音楽データ、つまり、PC等から取り込んだファイルを電話の着信音に設定する事が出来ます。と言う事は、自分で作成した音源を着信音として設定する事も可能です。
android OSはオープンソースの為、IOSに比べて、カスタマイズ性が高く今後もまだまだいろいろな可能性を秘めていると思います。その反面、セキュリティの部分ではIOSの方が安心の様に思います。


バッテリーパフォーマンスについて

iPhoneとAndroidを使っての完走ですが、iPhone 4とSamsunのSC06Dを使用してみると、バッテリー容量は後者の方が大きいのですが、バッテリーの持ちはiPhoneの方が良い様に感じました。
ただ、iPhone 4はテザリング機能がないので、これおを使った時の比較が出来ていません。
いくつかのアプリを起動させている時の消耗はiPhoneの方が少ないのではないでしょうか?
この対策としてAndroidスマホでは、必要のないプログラムを定期的に終了させ、メモリやバッテリーの消耗を防ぐアプリも存在します。
これらを上手に使う事で、バッテリーの消耗・メモリの消耗を防ぐ事が可能です。


Q. これからandroidスマホを購入するのに何を基準にしたら良い?

A. androidスマホは機種によって個性があり、操作性や設定に関しても微妙に違いがあります。また、メーリングリストなどを閲覧していても、機種によって音声の載り方に微妙な違いがあるのかなぁとも思います。
出来る事なら、音声が安定していて、ディスプレイのタッチに加えてボタン操作が出来る機種を選びたいものです。
それが叶えられるのは現在、auのIS15SHと言う端末だけです。肝心の文字入力はテンキーで操作が可能です。


しかし私はこの機種は購入しません。それは、PCや他の端末をインターネットに繋ぐ事が出来るテザリング機能がないからです。また現在OSが最新ではありません。
そして、DoCoMoでファミリー割引を組み、自分が親回線になっている為に、周りに説明するのが面倒と言う理由もあります。


細かなジェスチャー操作など煩わしく想い、シンプルな方が良いと言う方はandroid OS Ver4.0大でも問題はないと思います。


これから、新しい機種の購入を考えている方は、現在Samsunのギャラクシーを使っている視覚障害者が多いので、それを選択するのも一つでしょう。また、現段階ではバッテリー容量も多いのでお勧め出来る一つの要因です。
そしてこの冬モデルでは、唯一android OS Ver4.1に対応しています。そして、ホームボタンが物理キーで存在しています。
やはり、最初にandroid端末に慣れるまでは物理キーがあった方が良いのかなぁと思っています。


しかし、Samsunのギャラクシーは防水や赤外線機能がありません。このSamsun以外の機種には、赤外線・防水・テザリングなど全ての機能が搭載されています。これも魅力ですよね。
ただ少し気になるのが、どの機種もメニューキー・ホームキー・戻るキーが無くなっています。今まで、この三つのキーが存在していたアローズでさえ、この三つのボタンを無くしてしまいました。
慣れてしまえば気にならない部分かも知れませんが、ボタン有りきで考えると、何となく不安な気持ちにもなります。
また、防水機能がある事で、逆に熱を逃がさないと言う特性があり、本体が熱くなると言う性質がある様です。これも気になる方は選ぶポイントの一つになるのではないでしょうか?



以上、現在私が思いつくままに、書いて見ました。

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